📌 この記事の要約
-
常時稼働エージェント「dots」が登場
GPT-6 Astraを搭載し、専用のクラウドコンピューターで目標に向けて自律的に働く。2026年9月29日からProとBusiness Premiumで順次提供が始まり、最初のdotは追加料金なしで使える。 -
GPT-6.1 SolはAstraの5分の1の料金
標準API料金は100万トークンあたり入力2ドル、出力10ドル。コーディングのベンチマークDeepSWE v1.1では、約5分の1のコストでAstraと同等の性能を示した。 -
最大8倍速のUltrafastと月額500ドルのProプラン
Astra Ultrafastは標準のAstraよりAPIで最大6倍、CodexとChatGPT Workで最大8倍高速。CodexとChatGPT Workで使えるのは、新設の月額500ドルProプランのユーザー。 -
Codexクラウド・Agents API・ChatGPT Spaceも発表
Codexをどのデバイスからでも実行でき、Agents APIはコンピューター操作に対応。チーム向けにはAIとの共同作業スペース「ChatGPT Space」も加わった。
2026年9月29日のOpenAI DevDay 2026で、常時稼働エージェントのdotsなど20件を超える発表があり、最大8倍速のUltrafastや月額500ドルのProプランも加わりました。
この記事を読めば、主要発表の中身と、自分のプランで使えるかどうかがわかります。
DevDay 2026とは?20超の発表を一覧で整理
DevDay 2026は、OpenAIが過去最大規模で開催した開発者向けイベントです。ChatGPT、Codex、モデル、AIとの新しい働き方にわたり、20を超える発表がありました。
開催概要
OpenAIは今回、ChatGPTを人とエージェントが協働できる共通の場として開放しました。開発者は、ChatGPTに組み込まれる新しい体験を、合計12億人のユーザーに直接提供できます。
主要発表の早見表
| 発表 | 概要 | 主な提供対象 |
|---|---|---|
| dots | GPT-6 Astra搭載の常時稼働エージェント | Pro、Business Premium、Enterprise(ベータ) |
| GPT-6.1 Sol | Astraに迫る性能を5分の1の料金で提供 | ChatGPT Work、Codex、API |
| Astra Ultrafast | 標準Astraより最大6〜8倍高速 | API、月額500ドルのProなど |
| Codexクラウド | どのデバイスからでもCodexを実行 | Plus、Pro、Business、Enterpriseなど |
| Agents API | Codexの仕組みをマネージドで提供。コンピューター操作に対応 | API |
| ChatGPT Space | チームとAIの共同作業スペース | Pro、Business、Enterprise |
| Decisions API | Lunaによるリアルタイムの意思決定 | 限定プレビュー |
dotsとは?24時間働く常時稼働エージェントの仕組み
dotsは、GPT-6 Astraを搭載し、専用のクラウドコンピューターで目標に向けて自律的に働くエージェントです。目標と自律的に行ってよい範囲を伝えると、手順を一つずつ指示しなくても、あなたに代わって仕事を進めます。
専用クラウドPCと4,000以上のアプリ連携
各dotは、仕事に必要な道具をひと通り持った状態で働き始めます。専用のID、クラウド上のコンピューター、専用ブラウザーが用意されていて、必要に応じてコードの記述やテストも行います。あなたはいつでもdotのコンピューターを開いて、作業内容を確認できます。
プラグインのエコシステムを通じて、4,000以上のアプリに接続できます。ChatGPT、Slack、Teamsから連絡でき、音声通話で相談することもできます。テキストメッセージ(iMessage、RCS)での連絡は、Proユーザー向けの限定ウェイトリストの段階です。
OpenAIが紹介した例では、初期テスターのdotが媒体への請求漏れに気づき、請求書を作成して、本人の承認後に送信しました。開発者向けには、顧客フィードバックから修正を実装し、レビュー可能なPRを届ける例も挙げられています。
提供プランと料金
dotsは、2026年9月29日からProとBusiness Premiumで順次提供が始まっています。提供地域は次のとおりです。
- Pro:欧州経済領域(EEA)、スイス、英国を除く地域で提供されます。
- Business Premium:ChatGPTが対応するすべての地域で提供されます。
- Enterprise:ワークスペース管理者が有効にするとベータ版を試せます。初期設定では無効です。
料金と利用枠の扱いは次のとおりです。
- 最初のdotは、ProまたはBusiness Premiumのプランに含まれ、追加料金はかかりません。
- 提供開始から1か月間は、dotsの利用がプランの利用枠に数えられません。
- dotとの会話は、ChatGPTの利用上限に数えられません。
- dotがCodexやChatGPT Workで始めたタスクは、通常どおり利用上限に数えられます。
将来的には、月額の定額料金でdotを追加したり、作業速度や作業量を増やしたりできるようになる予定です。
安全対策と使う際の注意点
各dotは専用のクラウドコンピューターで動きます。あなたが接続を選ばない限り、手元のパソコンとは切り離されたままです。
アクセスするアプリや権限はユーザーが選べます。自律的に動く場面と承認が必要な場面を決めるルールがあらかじめ組み込まれており、カスタムルールで特定の操作を許可、承認必須、ブロックに設定できます。パスワード変更のような機密性の高い作業は、必ず本人が行います。
OpenAIは、dotsも間違えることがあると明記しています。重要な結果を伴う作業は、必ず内容を確認してください。
GPT-6.1 Solの料金と性能|Astra・Lunaとの違い
GPT-6.1 Solは、難しいタスクでAstraに迫る性能を、Astraの5分の1の標準料金で使えるモデルです。ただし、総合的な能力では、引き続きGPT-6 AstraがOpenAIの最高のモデルです。
Astra・Sol・Lunaの料金比較
料金は100万トークンあたりの標準API料金です。
| モデル | 入力 | キャッシュ済み入力 | 出力 |
|---|---|---|---|
| GPT-6 Astra | 10ドル | 1ドル | 50ドル |
| GPT-6.1 Sol | 2ドル | 0.10ドル | 10ドル |
| GPT-6 Luna | 0.10ドル | 0.01ドル | 0.50ドル |
Solのキャッシュ済み入力は、標準の入力料金から95%割引です。同じコンテキストを繰り返し使うエージェント用途で、コストを抑えやすくなります。
ベンチマークの見どころ
以下はすべてOpenAIが公表した評価結果です。競合モデルの数値は、OpenAIが公開レポートから引用したものです。
- コーディング(DeepSWE v1.1):約5分の1のコストで、GPT-6 Astraと同等の性能を示しました。GPT-6 Solの最高スコアも6.4ポイント上回っています。
- 専門業務(GDP.pdf):テストしたすべての推論設定で、フォールバックを使うOpus 5.5より高いスコアを、半分未満のタスクあたりコストで達成しました。
- 業務ワークフロー(AutomationBench):思考量を中に設定した場合、約3分の1のコストでOpus 5.5を2.2ポイント上回りました。
最も難しい科学研究タスクには、Astraの使用が推奨されています。用途に応じてモデルを使い分けることが前提です。
Ultrafastと月額500ドルのProプランは誰向けか
Astra Ultrafastは、Astraの高速処理オプションです。標準のAstraと比べて、APIでは最大6倍、CodexとChatGPT Workでは最大8倍の速度を実現します。GPT-6.1 Sol Ultrafastの提供開始も、あわせて発表されました。
ChatGPT WorkとCodexでUltrafastを使えるのは、新設された月額500ドルのProプランのユーザーです。このプランは、最も高い利用上限も備えています。応答速度が重要な開発現場向けの選択肢です。
GPT-6.1 Solそのものは、Plus、Pro、Business、Enterprise、Eduの各ユーザーが、ChatGPT WorkとCodexで使えます。通常のChatではまだ利用できません。APIではgpt-6.1-solとして提供されています。
Codex・Agents APIなど開発者向けの新機能
開発者向けでは、Codexをクラウドで実行できるようになり、Agents APIがコンピューター操作に対応しました。エージェント開発の手間を減らす発表が中心です。
Codexのクラウド実行とセキュリティ機能
- Codexクラウド:自分のパソコン、スマートフォンからの遠隔操作、クラウドのどこからでも実行できます。チームで、承認済みの設定と権限を備えた共通の環境を使えます。
- 刷新されたCodex CLI:音声チャットに対応し、
/agentsビューで複数のエージェントの進捗をまとめて確認できます。 - コードレビュー:ChatGPTデスクトップアプリで、GitHubのプルリクエストとGitLabのマージリクエストを確認できます。
- Codex Security Cloud:GitHubリポジトリ全体を、必要なときや指定したスケジュールでスキャンできます。
Agents APIとDecisions API
Agents APIは、Codexの仕組みをマネージドサービスとして使えるものです。マルチエージェントやツール呼び出しに対応し、今回コンピューター操作が加わりました。AWS上で使いたいチーム向けには、Amazon Bedrock Managed Agents for OpenAIも発表されました。
Decisions APIは、Lunaの知能を、あらかじめ定めた質問群と回答候補に集中させる仕組みです。コンテンツの分類やリクエストの振り分けに使えます。現在は限定プレビューで、数日以内に広く公開される予定です。
企業向けには、OpenAI Private Intelligenceも登場しました。Private Safety Processingを備えたゼロデータ保持と、プレビュー版のPrivate Inferenceを組み合わせ、プライバシーを守りながらフロンティアAIを使えます。
ChatGPT Spaceとプラグイン拡張|チーム向けの新機能
ChatGPT Spaceは、チームメンバーとChatGPT、dotが、共通の目標や過去の作業を踏まえて共同作業する新しい拠点です。別のツールに作業を移す必要がありません。
Space・Pages・スライド共同編集
- ChatGPT Space:Pro、Business、Enterpriseで、デスクトップアプリとウェブから使えます。モバイルにも近日対応予定です。
- Living Pages:エージェントやチームと共同で編集する新しい文書です。接続したツールの情報で、ページを自動更新することもできます。
- スライドの共同編集:複数人で同時に編集できます。PowerPointやGoogleスライドへのエクスポートにも対応しています。
- @ChatGPT:BusinessとEnterpriseで、SlackやMicrosoft TeamsでChatGPTにメンションし、議論のまとめや調査を依頼できます。
- Meetingsプラグイン:会議を録音し、要点や決定事項をSpaceに保存できます。ProとBusiness向けにベータ提供中です。
プラグイン拡張・MCP Events・Marketplace
プラグイン拡張機能により、開発者はChatGPT内に、サイドバーの専用スペースや、会話と並行して使えるパネルを作れます。提案中のMCP Events仕様にも対応し、接続したアプリで何かが起きたときに、自動処理を始められます。
「ChatGPTでサインイン」では、パスワードを新しく作らずに対応製品へサインインできます。パートナーに共有されるのは、名前、メールアドレス、設定している場合のプロフィール写真だけです。
OpenAI Marketplaceでは、対象の企業が、OpenAIとの既存の契約額の一部を、承認済みパートナーのソフトウェアに充てられます。最初の32のパートナーには、AdobeやFigmaなどが含まれます。現在はベータ版です。
DevDay 2026から読み解く今後の動き(独自考察)
今回の発表からは、3つの流れが読み取れます。
1つ目は、モデルの役割分担が明確になったことです。最難関はAstra、大規模な運用はSol、高速な判断や分類はLunaという使い分けが、料金体系にも表れています。
2つ目は、AIが「使う道具」から「任せる相手」へ変わりつつあることです。dotsやAgents APIで自律性が高まる一方、承認ルールやアクティビティビューなど、人が統制するための機能も同時に整えられました。
3つ目は、導入の入り口が立場ごとに分かれたことです。個人はdots、開発者はSolとCodexクラウド、企業はSpaceとPrivate Intelligenceから試すのが、現実的な順番でしょう。なお、ベンチマークはOpenAIの自社評価です。自社の業務で試して確かめることが欠かせません。
よくある質問(FAQ)
Q. dotsはいつから、どうやって使えますか?
2026年9月29日から、ProとBusiness Premiumで順次提供が始まっています。Proは欧州経済領域・スイス・英国を除く地域が対象で、アカウントに届くまで数日かかる場合があります。dotの作成はChatGPTのデスクトップアプリかデスクトップのブラウザーで行い、作成後はモバイルアプリからも使えます。
Q. GPT-6.1 Solの料金はAstraとどう違いますか?
標準API料金は、100万トークンあたり入力2ドル、出力10ドルです。Astraは入力10ドル、出力50ドルなので、5分の1になります。キャッシュ済み入力は0.10ドルです。
Q. dotsは今後どう変わりますか?
OpenAIは、複数のdotがチームを組んで協力する姿を構想しています。月額の定額料金で、dotの追加や処理能力の拡張もできるようになる予定です。組織向けの専門dotsは、Microsoft Agent 365との統合に向けた取り組みも進められています。
まとめ
DevDay 2026は、AIが人の代わりに働く方向へ大きく進んだイベントでした。dotsは常時稼働で仕事を任せる新しい形を示し、GPT-6.1 Solは高性能なエージェントを現実的な価格で動かす道を開きました。
まずは、利用中のプランに合わせて1つ試してみてください。ProやBusiness Premiumの方はdots、開発者の方はAPIのgpt-6.1-solやCodexクラウドが、始めやすい入口です。最新の提供条件は、OpenAIの公式ページで確認してください。
参照ソース一覧
- OpenAI「DevDay 2026 の振り返り」(2026年9月29日)
- OpenAI「dots のご紹介」(2026年9月29日)
- OpenAI「GPT-6.1 Sol のご紹介」(2026年9月29日)
- OpenAI Help Center「Getting started with your dot」
- 【著者プロフィール】 GMO天秤AIメディア編集部 / GMO天秤AI株式会社 筆者
- 生成AIの最新情報や使い方ガイド、活用事例などを紹介するメディアです。 AI初心者の方向けの情報からニッチな情報まで発信中!
