LLMO対策の始め方|AIに自社はおすすめされる?確認と改善の手順

LLMO対策の始め方|AIに自社はおすすめされる?確認と改善の手順
📌 この記事の要約
  • LLMO対策は、AIによる自社の紹介を確認するところから 顧客が聞きそうな質問で、候補に入るか、特徴が正しく伝わるかを調べます。

  • 社名の有無だけでなく、回答の中身を比較する 言及・推薦・引用を分けて記録すると、見直すべき情報を整理できます。

  • 複数AIの回答比較から改善案づくりへ進める AI比較プラットフォーム『GMO天秤AI』では、回答を横並びにし、天秤ジャッジや壁打ちを使って、サービス説明やFAQの見直しにつなげます。

お客様がAIに「おすすめのサービスを教えて」と聞いたとき、自社は候補に入っているでしょうか。LLMO対策が気になっていても、何から始めればよいか迷う方は少なくないはずです。この記事では、AIの回答を確認する質問例と、サービス説明・FAQ・記事の改善に使う手順を紹介します。

なぜ今、LLMO対策が重要なのか

LLMO対策が重要なのは、顧客がサービスを探す場面に、AIの回答が加わっているからです。検索結果に自社ページが出るかに加えて、AIが自社をどう紹介するかにも目を向ける必要があります。

LLMOは「Large Language Model Optimization」の略です。大規模言語モデルという文章を理解・生成するAIを意識し、自社の情報が適切に理解・紹介されることを目指す取り組みを指します。定義や対象範囲には幅がありますが、本記事では「回答を確認し、公開情報を整え、変化を見直す」という実務に絞ります。対策を行えば必ず推薦される、というものではありません。

顧客はAIにも相談して、候補を探している

サイバーエージェント GEOラボが2026年9月4日に発表した「生成AIのユーザー利用実態調査」(2026年8月期)では、AI Modeを含む生成AIの検索利用率は52.3%でした。調査は2026年8月7〜10日、全国の15〜69歳の男女9,278人を対象にインターネットで実施されています。

この数字は、検索回数の52.3%がAIに置き換わったという意味ではありません。調査回答者のうち、AIモデルを含む生成AIを検索手段として利用する人の割合です。

生成AIが検索に使われるようになると、顧客が商品やサービスを比較する場面でも、AIの回答が判断材料になります。

例えば、勤怠管理サービスを検討している顧客なら、「従業員20人の会社で、打刻と有給休暇をまとめて管理したい。おすすめのサービスは?」と質問するかもしれません。その後、AIが挙げた候補や選定理由を読み、詳しく調べるサービスを絞るでしょう。

このとき、自社が候補に入っているか、どんな特徴で紹介されているかは、顧客との接点を考えるうえで確認したい情報です。LLMO対策では、顧客が聞きそうな質問を使って、自社の紹介状況を確かめることから始めます。

正しく紹介されることも、対策の目的になる

AIに社名が出れば、それで十分とは限りません。料金が古い、対象者が違う、提供していない機能があると説明される場合は、検討中の顧客に誤解を与えかねません。

例えば、個人も利用できるサービスを「法人専用」と紹介されると、本来の対象者が候補から外してしまう可能性があります。反対に、利用条件が省かれた紹介では、問い合わせ後に期待とのずれが生じることも考えられます。

「候補に入ること」と「正確に紹介されること」の両方を見る。この視点が、マーケティングだけでなく、広報や営業にも役立ちます。

LLMO対策は、顧客の質問を3種類に分けて始める

最初に行うのは、自社の顧客がAIに聞きそうな質問を作ることです。自社名を入れない質問と、自社名を入れる質問を分けると、何を確認したのかが明確になります。

サービス名を入れて「おすすめですか」と聞けば、そのサービスについての回答が得られやすくなります。しかし、それだけでは、自社をまだ知らない顧客に紹介されるかは確認できません。

以下の3種類を用意し、目的ごとに別の新規チャットで試しましょう。先に伝えた社名や自社情報が、後の回答に影響することを避けるためです。

質問の種類確認したいこと社名の扱い
おすすめ候補を聞く顧客の条件に対し、自社が候補に入るか自社名を入れない
比較・選び方を聞くAIが重視する条件や比較項目最初は自社名を入れない
自社の情報を聞く特徴・機能・料金・対象者の正確性自社名を入れる

1.おすすめ候補を聞く:顧客の状況を入れる

最初は、顧客の規模、課題、重視する条件を具体的にします。「おすすめのツールは?」だけでは、どの顧客に向けた回答か分かりにくくなるためです。

text
日本で利用できる勤怠管理サービスを探しています。
従業員20人の会社で、現在は表計算ソフトを使っています。
打刻と有給休暇の管理をまとめたいです。
専任のシステム担当者はいません。
この条件で検討できるサービスを3つ挙げ、
それぞれの選定理由と導入前の確認事項を教えてください。
最新情報を確認できる場合は、参照したページも示してください。
確認できない内容は推測で補わないでください。

業種や人数は、自社の顧客像に置き換えてください。最初から細かな条件をすべて入れるより、商談でよく聞かれる条件を中心にすると、結果を業務で使いやすくなります。

2.比較・選び方を聞く:顧客の判断基準を探る

おすすめ候補の確認とは別に、AIがどんな比較項目を挙げるかを聞きます。回答に出る項目と、自社サイトの説明を照合するためです。

text
従業員20人の会社が勤怠管理サービスを選ぶとき、
どの項目を比較すべきですか。
打刻、有給休暇管理、導入支援、料金体系の観点で整理してください。
各項目について、契約前に提供元へ確認する質問も挙げてください。

ここで「初期設定の支援」が挙がったのに、自社サイトには説明がないとします。導入支援を実際に提供しているなら、説明を補う候補になります。

ただし、AIが挙げた項目を、そのまま顧客全体のニーズとみなしてはいけません。営業へのヒアリングや問い合わせ内容と突き合わせましょう。

3.自社情報を聞く:紹介の正確性を確かめる

社名を入れた質問では、現在の公式情報と一致しているかを見ます。会社名だけでは同名の企業と混同される場合があるため、サービス名も併記します。

text
[会社名]が提供する[サービス名]について、
主な機能、向いている利用者、利用条件を整理してください。
現在の公式情報を確認できる場合は、参照ページを示してください。
確認できない情報は「未確認」としてください。

公式URLを伝える確認は、さらに別の質問として行います。URLなしでの紹介と、指定ページを読ませた結果を分けて記録すると、自然に紹介された内容と、提供した情報への理解を混同せずに済みます。

GMO天秤AIで複数AIの回答を横並びにする

複数AIを同一画面で比較できるGMO天秤AIを使うと、同じ質問への回答を並べて確認できます。回答の中身を比較し、その後の整理や改善案づくりへ進められる点が、この作業に向いています。

初めて利用する方は、GMO天秤AIの使い方ガイドもあわせてご覧ください。

  1. 新規チャットを開き、比較するAIを選びます。
  2. おすすめ候補を聞く質問を入力します。
  3. 各AIの回答を横並びで確認します。
  4. 質問文、実行日、モデル名、設定と回答を記録します。

GMO天秤AIで同じ質問への複数AIの回答を比較する画面ChatGPT、Claude、Geminiに、従業員20人の会社向けの勤怠管理サービスを尋ねた回答。※表示された機能・料金はAIの出力であり、記事による推奨や正確性の保証ではありません

回答のどこを見る?言及・推薦・引用を分けて記録する

回答を確認するときは、社名の有無だけで判断せず、言及・推薦・引用・正確性の4項目を分けて記録します。社名が出ることと、おすすめされることは同じではありません。

確認項目見るポイント記録例
言及自社名・サービス名が出たか名前あり/なし
推薦検討候補として紹介されたか候補に含む/補足で触れただけ
引用自社ページや関連ページへのリンクがあるかURLを記録/リンクなし
正確性特徴・機能・対象者・条件が合っているか一致/誤り/確認できず

引用リンクがあっても、説明が正しいとは限りません。リンク先を開き、回答の主張を裏付ける内容があるかを確認してください。

記録表には、確認項目に加えて次の条件を残します。

  • 実行日と、同じ質問を試した回数
  • 使用したサービス名とモデル名
  • 質問文の全文
  • 自社名や公式URLを入力したか

なお、1回の回答から分かるのは、その条件で得られた結果です。「今回候補に入らなかった」と「市場全体でAIに紹介されていない」は区別する必要があります。

天秤ジャッジや壁打ちで、次に確認することを整理する

長い回答を読み比べるときは、天秤ジャッジで共通点や相違点を整理できます。

例えば、あるAIが「導入支援あり」、別のAIが「支援内容は不明」と回答した場合は、公式サイトで導入支援の有無や内容を確認しましょう。「なぜAIに推薦されなかったのか」を推測するよりも、回答の食い違いを一つずつ確認することで、説明を補うべき箇所を見つけやすくなります。

複数AIの回答を天秤ジャッジで整理する画面天秤ジャッジによる比較・分析の画面。

比較結果から、サービス説明・FAQ・記事をどう改善するか

改善は、確認できた事実と、顧客に必要な情報をもとに進めます。AIの回答に合わせて実態を変えるのではなく、実際の提供内容を、読者が理解できる形で公開することが中心です。

AIの回答は、確認する場所を見つける材料になります。回答に誤りがあっても、自社サイトの不足が原因とは断定できません。まず現在の公式情報を点検しましょう。

サービス説明:誰のどんな課題に向くかを明確にする

自社の強みが「便利なサービス」とだけ説明されているなら、対象者や用途の説明を見直す余地があります。

例えば、「勤怠管理を効率化します」だけでは、対象規模も対応範囲も伝わりません。実際の機能と条件を確認したうえで、「従業員20人規模の会社で、打刻と有給休暇管理をまとめたい担当者向け」のように具体化します。

料金、対応機能、サポート範囲などは、判断に必要な条件まで書きます。ページによって内容が違っていないかも確認してください。

FAQ:商談前に知りたい条件に答える

比較質問で挙がった疑問と、営業や問い合わせ窓口でよく聞かれる質問を照合します。共通する疑問からFAQを整えると、実際の検討に役立ちます。

「導入は簡単ですか」への回答なら、必要な初期設定、支援の有無、担当者が行う作業を説明します。誰でも短時間で完了するといった、裏付けのない約束は避けましょう。

記事:顧客の比較判断を助ける

記事では、顧客が選ぶときに迷う点を扱います。「勤怠管理サービスの選び方」なら、機能一覧だけでなく、利用人数、現行の業務、導入体制ごとの確認ポイントを示す形です。

自社サービスが向く条件を説明する場合は、向かない条件も分かる範囲で添えます。すべての読者におすすめすると、比較に必要な情報が薄くなってしまいます。

GMO天秤AIでは、回答を比べて見つけた説明の不足や食い違いをもとに、サービス紹介文やFAQの改善案も作れます。まず、担当者が公式サイトや資料で正しい情報を確認し、その情報をAIに渡して、次のように依頼します。

text
複数AIの回答を比較し、以下の説明不足・不一致を確認しました。
[説明が不足している点、回答間で食い違っている点を記載]

担当者が確認した公式情報は以下のとおりです。
[確認済みの機能・対象者・利用条件などを記載]

上記をもとに、以下を作成してください。
1. サービス紹介文の改善案
2. FAQ3問と各質問への回答
3. 関連する解説記事の見出し案

機能・対象者・利用条件に関する記述は、上記の公式情報に限定してください。
情報が不足する箇所は「要確認」と明記してください。
各案には、解消する顧客の疑問や説明不足を併記してください。

複数AIの回答を比べるだけでなく、確認した情報を使って改善案づくりまで進められることが、GMO天秤AIを使う実務上のメリットです。

改善後はいつ確認する?

公開情報を修正したら、以前と同じ質問・AIモデル・検索設定で回答を確認します。運用の目安として、公開から1週間後に最初の確認を行い、その後は週1回、1か月程度記録しましょう。 修正したページ、変更内容、公開日、確認日を残すと、改善前後の回答を比較しやすくなります。

AIの回答に変更が反映されるまでの期間は、一律ではありません。 1か月という期間も、効果が出る期限ではなく、取り組みを見直すための区切りです。

その時点で紹介内容に改善が見られなければ、修正した情報が顧客の質問に十分答えているかを確認します。例えば、対象者や利用条件の説明を具体化したり、FAQや関連記事で不足する情報を補ったりすることが考えられます。変更内容がまだAIに参照されていない可能性も踏まえ、短期間で修正を重ねず、記録をもとに次の改善箇所を決めましょう。

回答が変わった場合も、すぐに施策の効果とは判断しません。AIモデルや参照情報の変化も影響するため、別の日にも同じ条件で確認し、紹介内容が安定しているかを見ていきます。

LLMO対策を質問設計・回答比較・事実確認・情報改善・再確認の順に進める図

まずは顧客の質問を1つ選び、回答を比べてみよう

LLMO対策の最初の一歩は、顧客が聞きそうな質問を1つ選び、複数AIの回答で自社が候補に入るか、特徴が正しく伝わるかを確認することです。

次に、説明の違いを整理し、公式情報と照合します。確認した事実をもとに、サービス説明、FAQ、記事の改善案を作ります。最後に公開後の回答を、同じ条件で見直してください。

GMO天秤AIなら、複数AIの回答を比べ、その内容を整理し、改善案づくりへ進めることができます。まずは自社情報の確認から始めてみてはいかがでしょうか。

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GMO天秤AIメディア編集部 miku / GMO天秤AI株式会社
【著者プロフィール】 GMO天秤AIメディア編集部 miku / GMO天秤AI株式会社 筆者
GMO天秤AI株式会社でSNS運用やメディア記事執筆を担当。生成AIの最新情報を追いながら、実務で使える活用法やコンテンツ制作のヒントを発信しています。