xAIが対話型AIモデル「Grok 4.1」をリリースし、X（旧Twitter）、Webアプリ、iOS・Androidアプリの全ユーザーに向けて無料開放しました。今回のアップデートでは「感情理解」と「創造性」が大きく強化され、人と話しているかのような自然な対話体験が可能になっています。

◆ どんなふうに良い?

◎ 相手の感情に寄り添う応答が、驚くほど自然になりました

複雑な感情を読み取る能力を測る専門的テストで、現在公開されているAIモデルの中でも最高レベルの評価を獲得。「猫がいなくてつらい」といった悲しみの表現にも、深い理解と温かい言葉で寄り添います。

◎ 対話ランキングで1位を獲得、他社モデルを大きく上回る評価です

世界中のユーザーがAIを評価する「LM Arena」で、推論モードの「Grok 4.1 Thinking」が総合1位、通常モードも2位にランクイン。Google Gemini 2.5 Proなど主要モデルを上回る結果となりました。

◎ 誤情報の発生率が大幅減、信頼性が格段に向上しました

情報検索タスクにおけるハルシネーション率は12.09%から4.22%へと低減。人物情報の正確性試験でも誤答率が約3分の1に改善され、「もっともらしい誤答」を大幅に減らしながら創造性も両立しています。

◎ クリエイティブな執筆能力も飛躍的に向上しています

幅広い文章生成タスクの評価でトップクラスのスコアを記録。企画書、ブログ、小説など、アイデアを言葉にする作業がよりスムーズになります。

◎ 推論モードと通常モードの使い分けで、用途に応じた最適な対話が可能です

複雑な課題には深い思考を行う推論モード、ライトな質問には通常モードを選択可能。目的に応じて応答スタイルを切り替えられる柔軟性があります。

◆ どうやって使う?

X（ウェブ版）から利用

画面左の「Grok」ボタンをクリックし、上部メニューから「Grok 4.1」を選ぶだけで利用できます。

スマートフォンアプリから利用

iOS・Androidアプリをインストールすれば、外出先でも自由に対話できます。

無料ユーザーも利用可能

無料プランでもGrok 4.1の主要機能を利用できます。ただし、最上位モデル「Grok 4.1 Heavy」や上限解除を希望する場合は、月額8ドル（または年額84ドル）のPremium/Premium+への加入が必要です。

◆ 開発の背景

xAIは従来のGrokシリーズに加え、今回「まったく新しい学習方法」を導入しました。

これまでのAIは正解が明確な問題で訓練されていましたが、「共感」や「温かみ」は数値化が難しく、従来の方式では限界がありました。
そこでxAIは、別の高度なAIを“先生役”にしてGrok 4.1の会話を採点させる仕組みを採用。高評価の応答パターンを学習させることで、人に近い自然な話し方や感情表現の習得に成功しました。 11月1日〜14日に行われたサイレントロールアウトでは、Grok 4.1が従来モデルに対して64.78%の割合でユーザーに選好される結果が得られています。

イーロン・マスク氏は従来から「Grokは他のチャットボットとは異なる自由度の高い応答を持つ」と語っています。今回のアップデートではその特徴を維持しつつ、対話品質と事実精度が大幅に強化されました。

◆ まとめ

• 感情理解と創造性が強化され、複数の評価で最高レベルを獲得
• LM Arenaで総合1位を記録し、Gemini 2.5 Proなど他社モデルを上回る性能
• ハルシネーション率を約3分の1に削減し、情報信頼性が大幅向上
• X・Webアプリ・スマホアプリで、無料ユーザーを含む全ユーザーが利用可能
• 推論モードと通常モードの切り替えで、用途に応じた自然な対話が可能