Grok 4.5登場|コーディング特化の最新AIをxAIが発表、その実力を徹底解説

Grok 4.5登場|コーディング特化の最新AIをxAIが発表、その実力を徹底解説
天秤AIメディア編集部 / GMO天秤AI株式会社
【著者プロフィール】 天秤AIメディア編集部 / GMO天秤AI株式会社 筆者
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📌 この記事の要約

  • xAIが2026年7月8日に「Grok 4.5」を公開
    コーディング・エージェントタスク・ナレッジワークに特化した同社史上最高性能モデルで、Cursorとの共同トレーニングにより実装品質を強化している。

  • DeepSWEなど主要ベンチマークで競合と肩を並べる
    DeepSWE 1.0では62.0%を記録しOpus 4.8 maxを上回るも、Fable maxやGPT 5.5 xhighには一歩譲る結果に。法律業務向けエージェント評価では1位を獲得。

  • 80 TPS・4.2倍のトークン効率で高コスパを実現
    同等タスクを競合の約4分の1のトークン数で処理でき、API料金(入力$2・出力$6/100万トークン)と合わせて運用コストを抑えられる。

  • Cursor・Grok Build・API経由で今すぐ試せる
    grok.comやCursor全プラン、開発者向けCLI「Grok Build」などから利用可能で、期間限定の無料枠も提供中。


はじめに

2026年7月8日にxAI(SpaceXAI)がリリースした「Grok 4.5」は、コーディング・エージェントタスク・ナレッジワーク(文書作成・調査・分析など知識を活用する業務全般)を主軸に設計された同社史上最高性能のAIモデルです。

本記事では、性能ベンチマーク・料金・導入方法を整理して解説します。競合モデルとの違いを把握して、自社の開発フローに取り入れるべきか判断できるようになります。


Grok 4.5とは?xAI(SpaceXAI)の最新モデル概要

Grok 4.5は、コーディング・複数ステップの自動処理(エージェントタスク)・ナレッジワークの3領域で突出した性能を持つ、xAI(SpaceXAI)の最新テキスト生成AIモデルです。同社これまでのモデルと比較して全領域で性能が向上しており、2026年7月時点で同社史上最強のモデルと位置づけられています。

大規模強化学習による開発背景

Grok 4.5の基盤となっているのは、数万台規模のNVIDIA GB300 GPU※を用いたスケールでのトレーニングです。単純なトークン量の増加にとどまらず、重複排除・品質スコアリング・ドメイン別選定による徹底的なデータキュレーションを実施しています。

※ NVIDIA GB300は、NVIDIAのBlackwellアーキテクチャをベースとするデータセンター向けGPU(画像処理を担う半導体チップ)です。AIモデルの大規模トレーニングに特化した高密度な演算処理能力を持ちます。

強化学習(RL)では数十万件のタスクを対象とし、ソフトウェアエンジニアリングなど複数ステップを要する技術タスクを中心に学習しています。エージェントが数時間かけて試行を重ねながら、数万台のGPUで並行してパラメータを更新する「高度非同期トレーニング」により、実業務に近い複雑な推論能力を獲得しています。

Cursorとの共同トレーニング

Grok 4.5はAIコードエディタ「Cursor」と共同でトレーニングを行っており、現在Cursorの全プランで利用できます。AIコードエディタとLLM(大規模言語モデル)の両面から実装品質を高め合う体制が整っており、コーディング特化という方向性はリリース当初から明確に打ち出されています。


Grok 4.5のベンチマーク結果|競合モデルと比較

Grok 4.5は、実務レベルのコーディング評価として広く参照される複数のベンチマークで主要モデルと同等以上の成績を記録しています。

DeepSWE・Terminal Bench・SWE Bench Proの成績

DeepSWE 1.0(各モデルプロバイダー公式ハーネス使用 / Datacurve評価)

DeepSWE 1.0ベンチマークの棒グラフ、Grok 4.5は62.0%で5モデル中3位
モデルDeepSWEスコア(pass@1)
Fable max66.1%
GPT 5.5 xhigh64.31%
Grok 4.562.0%
Opus 4.8 max55.75%
Opus 4.7 max40.12%

Grok 4.5はFable max・GPT 5.5 xhighに次ぐ3位ですが、Anthropic社のOpus 4.8 maxを約6ポイント上回る結果となっています。

他のベンチマークでも同様の傾向が見られます。

  • Terminal Bench 2.1:83.3%(Fable max 84.3%・GPT 5.5 xhigh 83.4%に次ぐ3位)
  • SWE Bench Pro:64.7%(Fable max 80.4%・Opus 4.8 max 69.2%に次ぐ3位)
  • Harvey's Legal Agent Benchmark:1位(法律業務向けエージェント評価)

コーディング特化の設計でありながら、法律業務向けのエージェントベンチマークでも1位を獲得している点は、知識集約型の幅広い業務への適性が高いことを示しています。

ワンプロンプトでアプリを構築できる実力

xAIの公開デモでは、Three.jsを使った太陽系シミュレーターアプリを1プロンプトのみで構築するデモが紹介されています。RustやC/C++などシステム寄りの低レイヤー言語から、端末からプロダクションまで通したエンドツーエンドのWebアプリ開発まで対応できる点が強調されています。最小限の仕様しか与えなくても、デザインの整ったアプリを完成させる能力は、コーディング補助ツールとしての実用性が高いといえます。

太陽系シミュレーターアプリ「Cosmos」の画面、惑星リストと軌道表示のUI

▶ デモの詳細はxAI公式ページでご確認ください:https://x.ai/news/grok-4-5


Grok 4.5の速度とトークン効率

Grok 4.5の処理速度は 80 TPS(トークン/秒) で、フラッシュモデルと同等のスピードを実現しています。高い知性と高速処理を両立している点が大きな特徴です。

80 TPSと4.2倍効率が実現するコスト優位性

さらに注目すべきはトークン効率の高さです。SWE Bench Proにおける1タスクあたりの平均出力トークン数は約15,954トークンであり、Opus 4.8 max(約67,020トークン)と比較して約4.2分の1に相当します。

同じタスクをより少ないトークンで完結できることは、API利用料金とレスポンス時間の両面で直接的なコスト削減につながります。高速処理と高いトークン効率の組み合わせは、エージェント型システムや反復処理が多いCI/CDパイプラインでの活用において、特に大きな優位性となるでしょう。


Grok 4.5の料金とコスパ

Grok 4.5のAPIは、主要競合モデルと比較して競争力のある価格設定となっています。

APIの価格体系(入力・出力トークン単価)

項目単価
入力トークン$2 / 100万トークン
出力トークン$6 / 100万トークン

前述のとおり、Grok 4.5は比較対象の主要モデルと同等タスクを約4.2倍少ないトークンで処理します。単価だけでなく消費トークン数が大幅に少ないため、実際の利用コストはさらに抑えられる可能性があります。xAI自身も「時間とコストあたりの知性で最高効率を達成している」と位置づけており、ランニングコストを重視するプロダクト開発に向いている選択肢といえます。


Grok 4.5の使い方・始め方

Grok 4.5は、2026年7月時点でいくつかの経路から利用できます。なお、EUでの提供は2026年7月中旬以降を予定しています。

xAIの公式発表によると、現在の主な利用経路は以下のとおりです。

  • Cursor:全プランで利用可能。期間限定で無料利用枠を提供中です。
  • Grok Build:開発者向けCLIツール。期間限定で無料利用枠を提供中です。
  • SpaceXAIコンソール:APIアクセス用のコンソール。従量課金制での利用になります。
  • Microsoft 365プラグイン:Word・PowerPoint・Excelから直接利用できます。

各プランの詳細や無料枠の終了時期については、xAI公式サイトで最新情報をご確認ください。


よくある質問(FAQ)

Q. Grok 4.5は無料で使えますか? 期間限定の無料利用枠が提供されており、Grok BuildおよびCursorから試用できます。APIを通じた商用利用では、入力$2・出力$6(各100万トークンあたり)の従量課金制が適用されます。無料枠の終了時期はxAI公式の告知を確認してください。

Q. Grok 4.5はどのプログラミング言語に対応していますか? xAIの公式発表によると、RustやC/C++などシステム寄りの言語から、エンドツーエンドのWebアプリ構築まで幅広く対応しています。DeepSWE・Terminal Bench・SWE Bench Proなどの実務寄りベンチマークでも高い解決率を記録しており、多言語・多構成のプロジェクトへの対応が確認されています。

Q. Grok 4.5はGPT-5やClaude Opus 4.8と比べてどうですか? DeepSWE 1.0ではGPT 5.5 xhigh(64.31%)・Opus 4.8 max(55.75%)に対してGrok 4.5は62.0%と競合水準の性能を持っています。一方、SWE Bench Proでは上位モデルに差をつけられる場面もあり、ユースケースによって使い分けが必要です。80 TPSのスピードと約4.2倍のトークン効率はGrok 4.5固有の強みであり、コスト重視・速度重視の用途では有力な選択肢になります。


まとめ

Grok 4.5は、2026年7月8日にxAI(SpaceXAI)が公開したコーディング・エージェントタスク特化型の最新AIモデルです。DeepSWE・Terminal Bench・SWE Bench Proの主要ベンチマークで主要競合モデルと肩を並べる性能を持ちつつ、80 TPSのスピードと約4.2倍のトークン効率によって実コストを大幅に抑えられる点が際立っています。

APIの価格体系(入力$2・出力$6 / 100万トークン)は業界水準と比較して競争力があり、特にエージェント型システムや反復処理が多い開発環境では、ランニングコスト削減の効果が大きくなるでしょう。現時点でのベンチマーク上位は他社モデルが占める場面もありますが、Cursorとの深い統合とオフィス系ツールへの対応範囲の広さは導入を検討しやすい強みです。

まずはGrok BuildまたはCursorの期間限定無料枠でGrok 4.5を試し、自社の開発フローとの相性を確認してみてください。


参照ソース一覧