画像生成AI
ディズニー×OpenAI、歴史的提携。Soraでミッキーが動き出す。
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AIと物語の関係が、いま大きく書き換わろうとしています
米ウォルト・ディズニーと米OpenAIは2025年12月11日(現地時間)、Soraにおける初期の大型コンテンツライセンス契約のひとつを締結したと発表しました。ディズニーはOpenAIに10億ドル(約1500億円)を出資し、将来的に追加で株式を取得できる権利も得ています。ファンが愛するキャラクターたちが、AI動画生成の世界へ解き放たれる歴史的な一歩です。
◆ 何ができるようになる?
◎ ディズニーキャラクターを使った短編動画を生成
ミッキーマウスやアリエル、シンデレラといった象徴的なキャラクターを使って、自分だけの短編動画を生成できるようになります。テキストを入力するだけで思い描いたシーンが映像になる体験は、これまでにない創作の手軽さを感じさせてくれます。
◎ マーベルやスター・ウォーズなど200以上のキャラクターが利用可能
マーベルのキャラクター(アイアンマン、キャプテン・アメリカなど)やスター・ウォーズの人気キャラクター(ダース・ベイダー、ヨーダなど)も対象です。200以上のキャラクターに加え、衣装、小道具、乗り物、象徴的な環境も利用できるため、表現の幅が大きく広がります。
◎ ChatGPT Imagesでも同IPを用いた画像生成が可能
ChatGPT Imagesでも同じ知的財産が活用できます。数語のテキストから数秒で画像が生成されるため、動画だけでなく静止画でもお気に入りキャラクターとのクリエイティブ制作を楽しめます。
◎ 優秀作品はDisney+で配信される可能性も
ファンが作成した動画のうち、選りすぐりの作品はDisney+で配信が検討されています。自分の作品が世界中のディズニーファンに届く未来が開かれています。
◆ どうやって使う?
SoraとChatGPT Imagesでは、2026年の早い時期からディズニー、マーベル、ピクサー、スター・ウォーズのライセンスキャラクターを使ったファン向け動画・画像生成が始まる見込みです。
なお、今回の契約にはタレントの肖像権や声は含まれていません。アニメーション、マスク、クリーチャーなどのキャラクター表現が中心となります。
◆ 提携の背景
今回の3年間のライセンス契約に加え、ディズニーはOpenAIの主要顧客となります。OpenAIのAPIを活用してDisney+向けを含む新しいプロダクト、ツール、体験を構築し、従業員向けにはChatGPTも導入します。
両社はOpenAIのモデルを活用してDisney+加入者に新たな体験を提供し、物語やキャラクターとつながる革新的な方法を生み出すとしています。
ディズニーCEOのボブ・アイガー氏は「技術革新はエンターテインメントの進化を常に形作り、素晴らしい物語を創造し共有する新たな方法をもたらしてきた」と述べています。また、「AIの急速な進歩は重要な瞬間であり、OpenAIと協業しながらクリエイターとその作品を尊重しつつ、責任ある形でストーリーテリングを拡大していく」と語っています。
OpenAIのサム・アルトマンCEOは「ディズニーは物語創造のゴールドスタンダード。SoraとChatGPT Imagesを通じて、人々の創造と体験の方法を拡大できることを嬉しく思う」とコメント。AI企業と創造的リーダーが協力することで、創造性を尊重しながら社会に利益をもたらすイノベーションが進むとしています。
両社はユーザーの安全とクリエイターの権利を守るAIの責任ある使用を重視し、創造産業を尊重しながらストーリーテリングの可能性を拡大する人間中心のAIを推進していくとしています。
◆ まとめ
- ディズニーがSoraの大規模コンテンツライセンスパートナーのひとつに。
- 3年間の契約により、2026年の早い時期から200以上のディズニー・マーベル・ピクサー・スター・ウォーズキャラクターを使った動画・画像生成が可能に。
- ファン作品の中から優秀なものはDisney+での配信が検討。
- ディズニーはOpenAIの主要顧客としてAPI活用、新プロダクト開発、従業員向けChatGPT導入を実施。
- AIとエンターテインメントの共存を示す、業界にとって歴史的な一歩。
