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国産AIモデル「PLaMo」を無料で使う方法【初心者向け解説】

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国産AIモデル「PLaMo」を無料で使う方法【初心者向け解説】
アイサカ創太(AIsaka Souta)AIライター

アイサカ創太(AIsaka Souta)AIライター

こんにちは、相坂ソウタです。AIやテクノロジーの話題を、できるだけ身近に感じてもらえるよう工夫しながら記事を書いています。今は「人とAIが協力してつくる未来」にワクワクしながら執筆中。コーヒーとガジェット巡りが大好きです。

国産AIモデル「PLaMo」を無料で使う方法【初心者向け解説】

ChatGPTやGeminiといった生成AIでは、大規模言語モデル(LLM)を活用しています。人間のように自然な文章を生成し、複雑な質問に答えたり、クリエイティブなアイデアを提案したりしてくれる技術です。例えば、ChatGPTならGPT-4oやo1、GeminiであればGemini ProやGemini Flashなどをラインナップしています。他にも、AnthropicやMetaなど多くの企業がLLMを開発しています。

以前の生成AI業界では、海外企業が開発した英語ベースのモデルが多く、日本語への最適化という点で課題が残っていました。そんな中、国産のAIモデルも登場しています。中でも注目されているのが「PLaMo」です。Preferred Networksとその子会社が中心となってフルスクラッチ独自開発しており、日本語への対応に力を入れているのが大きな特徴です。日本語の細かい文法や敬語表現を理解し、自然で読みやすい文章を生成できる国産モデルとして期待されています。

しかし、「PLaMoを試してみたいけど、どこでどうやって使えばいいかわからない」「高いコストがかかるのでは?」といった疑問や不安を抱える方も多いかもしれません。実は、PLaMoには無料で試せる方法がいくつかあり、初心者の方でも比較的簡単に体験できます。

本記事では、PLaMoを無料で使うための具体的な方法を紹介します。公式サイトの無料利用枠や、「天秤AI」を使った利用方法、さらにはオープンソース版やAPIなど、さまざまな手段を解説します。さらに、ChatGPTや他の先進AIモデルと比べてどのような強みがあるのか、PLaMoの技術的な仕組みも初心者向けにわかりやすく説明します。

PLaMoのウェブページ

PLaMoのウェブページから無料のデモ版を利用できます。

国産LLMのPLaMoを無料で使う方法

PLaMoは高性能な国産AIモデルですが、いくつかの方法で無料体験が可能です。例えば、公式が提供している無料のデモ版を利用する、天秤AIを利用する、オープンソース版やAPIの無料枠などを活用する方法があります。

公式(Preferred Networks)が提供する無料デモを利用する

PLaMoを無料で使うなら、公式のデモ版を利用できます。PLaMoのウェブページ(https://plamo.preferredai.jp/)から「Talk to PLaMo」をクリックすると、メールアドレスの登録を行います。そのメールアドレスに本人確認のためのログインコードが届くので、その6桁の数字を入力すると、PLaMoにログインできます。

公式デモのメリットは、ユーザー登録だけで簡単にアクセスできる点です。特別なアプリやソフトは不要で、ブラウザからチャット画面にアクセスするだけでPLaMoを体験できます。

ただし、いくつか注意点があります。このデモ版は期間限定で提供されているため、いつ使えなくなるかわかりません。また、利用規約には「無償のサービスに関する本コンテンツについては、当社は、本サービスの維持及び提供、適用法法令の遵守、当社の規約及びポリシー等に関する履行請求に加えて、本サービス、新サービス又はAIモデルの開発若しくは改善の目的で、閲覧又は利用する場合があります」とあります。無償サービスの場合は、入力したプロンプトや出力がAIの教育に使われたり、開発者に閲覧される可能性があると言うことです。ビジネスで利用する際は注意しましょう。

メールアドレス入力画面

メールアドレスを入力します。

ログインコード入力画面

メールで届いたログインコードを入力します。

PLaMoのログイン完了画面

PLaMoにログインできました。

GMOが提供するAIプラットフォーム「天秤AI」を利用する方法

「天秤AI」は複数のLLMを一元的に利用・比較できるプラットフォームで、無料アカウントでもかなりの回数の入出力ができるのが特徴です。天秤AIではChatGPTやGemini、Claudeなど他社の最新モデルなども一度に試すことができます。回答を横並びで比較したり、モデルごとの得意・不得意を見比べたりできるユニークなサービスです。

GPT-4o miniやGemini 1.5 FlashといったLLMは無料プランでも無制限に利用できます。しかし、他の高性能なLLMを利用する際はクレジットを消費します。PLaMoも高性能LLMとなっていますが、無料プランでも、毎日80クレジットが付与されるので、毎日数十回のやりとりが可能です。

たとえば、PLaMoとGPT-4を同時に呼び出して回答を比較する場合は、モデルを2つ使うぶんだけクレジットを消費しますが、それでも無料枠内に収まるケースが大半です。

天秤AIのメリットは、なんといっても手軽かつLLMを比較できること。登録も簡単で、特別なソフトのインストールなどは不要です。そして、API接続しているので、入出力データをAIの教育に使われたり、第三者に閲覧される心配がありません。PLaMoが常に天秤AI上で無料提供され続けるとは限りませんが、現時点では魅力的な方法の一つです。

天秤AIのPLaMo選択画面

「天秤AI」にログインし、AIモデル一覧から「PLaMo 1.0 Prime」を選択します。

その他、PLaMoを無料で利用する方法

ここまで紹介した公式デモや天秤AI以外にも、PLaMoを無料で体験する手段がいくつか存在します。

オープンソース版のPLaMoを使う

Preferred Networksは小規模なPLaMoモデルをオープンソースとして公開されることがあります。誰でもダウンロードしてローカル環境やクラウド上で実行できるのです。ただし、ある程度のPythonやGPUなどの技術的知識が必要となるため、初心者にはややハードルが高い方法といえるでしょう。

その代わり、自分のPC環境もしくはGoogle ColabなどのサーバーでPLaMoを動作させることができれば、自分だけの環境でもAIを使える自由度の高さがあります。ローカルで動かせば、ネット接続さえ不要です。データを外部に送信したくない企業などにとっては大きなメリットと言えるでしょう。

非商用ライセンスでのPLaMoを使う

Preferred Networksは日本の生成AI基盤モデルの開発力向上を目指すプロジェクト「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」の第1サイクルに採択されて開発したPLaMo-100Bの事前学習モデルを「PLaMo-100B-Pretrained」として公開しています。商業用途向けの商用ライセンスの他に、学術・研究用途を想定した非商用ライセンスもHugging Face(https://huggingface.co/pfnet/plamo-100b)で公開されています。こちらも自分で環境を構築する必要があるので、知識がある方向けです。

Hugging FaceのPLaMo-100B-Pretrained

「PLaMo-100B-Pretrained」の非商用ライセンスはHugging Faceで公開されています。

APIの無料トライアル枠を利用する

PLaMoは企業向けにAPIサービスを提供しており、期間限定の無料トライアル枠が用意されることがあります。自分のシステムやアプリケーションにPLaMoの機能を組み込みたい場合には、この方法が最も本格的です。初心者が個人で活用するにはやや敷居が高いかもしれませんが、プログラミングが得意な方なら試してみる価値があります。

PLaMoを搭載した他サービスのデモ体験

企業向けの生成AIサービスやチャットボット開発ツールの中には、PLaMoを採用しているものがあります。そうしたサービスが独自にデモや無料プランを提供している場合、知らないうちにPLaMoを裏で利用しているケースがあります。とくにビジネス文書の自動生成や問い合わせチャットボットなど、日本語特化の機能が欲しい現場でPLaMoが使われることが多いようです。

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PLaMoと他のAIモデルの比較

PLaMoは日本語に強い国産AIモデルです。ChatGPTやGemini、Claudeなどの代表的なモデルと特徴を比較してみましょう。

PLaMoとChatGPTとの比較

ChatGPT 4oやo1は、米国OpenAIが開発した大規模言語モデルであり、世界的に有名です。高精度な推論能力と幅広い言語対応が強みで、日本語でもかなり自然な文章を生成します。とは言え、日本語独特の繊細な表現や場面ごとの敬語使用などでややぎこちなさが残ることもあります。

一方で、PLaMoは日本語処理に特化して開発されているため、敬語表現や日本文化的な文脈を踏まえた質問に対して、より自然な回答を提示してくれます。最新ニュースを参照したり、多言語翻訳が必要だったりするケースではChatGPTが便利ですが、日本語でのコミュニケーションが主な場面であればPLaMoが十分かつ適切な選択肢となりえます。

PLaMoとGeminiやClaudeとの違い

GoogleのGeminiは多言語対応や論理的思考能力に優れ、画像など異なるメディア形式にも対応するマルチモーダルAIです。Geminiは世界規模で集められたデータを学習しているため、英語圏だけでなく他言語圏向けの知識も豊富です。しかし、翻訳調のぎこちない日本語になってしまう場面もあるため、日本語の表現力という点ではPLaMoに及ばないことがあります。

Anthropic社のClaudeは大量のコンテキストを一度に処理できるため、長文ドキュメントの要約などに適しているのが大きな特徴です。PLaMoも長めのコンテキストへの対応を強化していますが、超長文に特化したClaudeほどではありません。したがって、数十ページを超える資料や書籍の要約を一度に行いたい場合はClaudeのほうが優れた性能を発揮する可能性があります。

国産LLMであるPLaMoならではの強み

PLaMoは日本語を中心とする学習データの割合が高く、敬語や丁寧語、文化的文脈まで自然に理解します。日本語での文書作成やチャット応答の品質が高く、ビジネスメールの文面作成などにも活用しやすいです。

国内企業が開発・提供しているため、日本の個人情報保護法や企業のセキュリティポリシーに合わせた運用が行いやすい点が評価されています。カスタマイズ性やオンプレミス導入のしやすさでもアドバンテージがあります。

一部のAIモデルやツールをオープンソースで公開しており、開発コミュニティが育ちやすい環境があります。技術者がモデルを再学習や改良をすることで、国産AIモデルとしてさらに発展する可能性を秘めています。

テキスト生成だけでなく要約、翻訳、分析など多彩な自然言語処理タスクを高精度にこなす設計がされており、API連携によって業務システムやアプリに組み込みやすいです。すでに国内企業がパートナーシップを結び、さまざまなサービスへの導入事例が進行中です。

PLaMoの技術的な仕組みとコンテキストウィンドウのサイズ

PLaMoは大規模言語モデル(LLM)です。書籍やウェブ上の文書など、膨大な日本語のテキストデータを機械学習にかけることで、人間が使う言葉のパターンや文脈を学習し、単語の並びや意味の関係を推定し、次に来る単語を予測する仕組みを鍛え上げるわけです。

大規模言語モデルでは、ネットワーク内部のパラメータ数が性能に大きく影響します。PLaMoのフラッグシップモデルは数百億〜千億を超えるパラメータを持ち、世界的にみてもトップクラスの規模を誇ります。パラメータ数が大きいほど多くの文脈や語彙パターンを記憶・再現でき、より多彩な応答が期待できるという利点があります。

ただし、パラメータ数が多いほど学習コストや推論時の計算負荷も増えるため、一概に大きければ良いというわけでもありません。開発元はスケーラビリティを重視しつつ、効率的な推論が行えるよう最適化を繰り返しています。

PLaMoは国産モデルとして、日本語特有の文化的・文法的要素に着目してチューニングされているのが特徴です。日本語には敬語や丁寧語、曖昧表現など英語にはない要素が数多く存在します。また、文脈や主語の省略が頻繁に起こるため、欧米言語に比べると文理解釈が難しい面があります。PLaMoの開発チームは、それら日本語の特性をモデル設計に組み込み、微妙なニュアンスにも対応できるよう訓練を重ねています。

実際の生成結果を比べると、海外モデルの日本語回答が直訳調だったり、ぎこちない文体になりがちなのに対し、PLaMoの応答は日本語として自然で丁寧な文体が多いとの報告があります。ビジネス文書の作成や問い合わせ回答など、フォーマルな日本語が必要な場面では、この差が顕著に表れます。

2024年12月2日に提供が開始されたPLaMoのフラッグシップモデルPLaMo Primeは幅広い自然言語タスクを解決するために、高品質な学習データセットを構築し、さらに日本語タスク向けの追加学習を行っています。そのおかげで、モデルサイズを抑えた上で世界トップクラスの日本語性能を実現しているのです。

コンテキストウィンドウは前モデルであるPLaMo β版の4倍にあたる約1万6000トークンです。日英翻訳性能やRAG(検索拡張生成)の精度も向上しています。

天秤AIのPLaMo Prime

天秤AIでPLaMoのフラッグシップモデルPLaMo Primeを無料で利用できます。

実際に無料でPLaMoを使ってみよう!

では、実際に無料プランの「天秤AI」でPLaMoを使ってみましょう。無料プランでも1日に一定の利用クレジットが付与されるので、支払い情報の登録は不要です。ログインすると天秤AIのダッシュボード画面が表示されます。ここでは、利用できるAIモデルの一覧を確認したり、クレジットの残量をチェックしたりできます。

「AIモデル」の選択メニューから「PLaMo 1.0 Prime」をクリックします。もちろん、複数のAIモデルを選択することも可能です。PLaMoだけを試すなら、PLaMo一つを選択してもOKです。

チャット画面で、PLaMoに投げかけたい質問や指示(プロンプト)を入力します。たとえば「日本のおすすめの観光スポットを5つ挙げてください」「納期遅れを謝罪するビジネスメールの文例を作成してください」といった形で試してみましょう。

送信ボタンを押すと、天秤AIのサーバーがPLaMoに対してプロンプトを投げ、数秒〜十数秒ほど待つと、PLaMoの回答テキストが表示されます。日本語が自然に生成されているか、ビジネス文書として通用しそうな内容になっているかを確認してみてください。

天秤AIdePLaMoを使う場合、クレジットを1消費します。無料枠でも1日に最大80回やり取りできますが、複数のAIモデルを同時に呼び出した場合は、そのモデル数分のクレジットを消費します。

このように、天秤AI上ではワンクリックでPLaMoと他モデルを切り替えたり、同時に比較したりできるため、学習目的や興味関心に応じて活用の幅が広がります。初心者でも操作は直感的で分かりやすいので、一度試してみることをお勧めします。

PLaMoを無料で使う際の注意点

PLaMoを無料で使う場合、いくつか注意点があります。まず、無料枠には上限や期間がある点です。公式デモやキャンペーンは期間限定であることが多いです。天秤AIの無料クレジットも、仕様や方針変更によって将来的に変わる可能性があります。継続利用や本格的なビジネス活用を考えている場合は、有料プランへの移行や別の無償手段との併用を検討しましょう。

また、無料利用だからといって、短時間に膨大なリクエストを投げるとシステムや他ユーザーに影響を与える可能性があります。マナーを守って適切な頻度で利用しましょう。

PLaMoを無料で使うメリット

PLaMoは日本で開発されたLLMだけあって、日本語の文章生成や理解の自然さは世界トップクラスです。海外モデルではいまひとつだった丁寧表現や敬語の使い分けなども、PLaMoならスムーズに行えます。国産AIへの関心が高まりつつある中、無料で体験できる手段があるのは大きなメリットです。とりわけ初心者にとって、無料なら気軽に試せるのはありがたいところでしょう。PLaMo公式のデモ版は無料ですが、期間限定です。終了した後は、天秤AIでPLaMoを活用してください。

PLaMoをはじめとする大規模言語モデルは、今後ますます高性能化し、多様な分野での応用が広がると期待されています。翻訳や文章作成だけでなく、プログラミング支援やカスタマーサポート、さらには医療・法律分野への応用など、あらゆる産業に波及していく可能性があります。

国産AIモデルの存在意義は、日本語や日本の文化的・社会的文脈に最適化されている点だけにとどまりません。国内の企業や研究機関が自ら開発したAIを活用することで、データの取り扱いに関する安心感や、国内法律・規制への適合が期待できます。ビジネス文書や顧客情報などを国外に持ち出さずに扱えることは、多くの日本企業にとって大きなメリットでしょう。

無料で使える方法を活用してPLaMoに触れてみれば、その可能性を体感できます。まずは天秤AIや公式デモなど、初心者が簡単にアクセスできる手段からスタートし、慣れてきたらより高度な使い方やAPI連携にチャレンジするとよいでしょう。国産AIモデルの発展に伴い、今後も新しい無料トライアルやオープンソースプロジェクト、サービス連携が登場する可能性があります。最新情報をチェックしながら、ぜひPLaMoを活用し、AIがもたらす新時代の情報活用を楽しんでください。


この記事の監修

柳谷智宣(Yanagiya Tomonori)監修

柳谷智宣(Yanagiya Tomonori)監修

ITライターとして1998年から活動し、2022年からはAI領域に注力。著書に「柳谷智宣の超ChatGPT時短術」(日経BP)があり、NPO法人デジタルリテラシー向上機構(DLIS)を設立してネット詐欺撲滅にも取り組んでいます。第4次AIブームは日本の経済復活の一助になると考え、生成AI技術の活用法を中心に、初級者向けの情報発信を行っています。

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