コーディング性能で人間を超えるAI誕生。

Anthropic（アンソロピック）が2025年11月24日(米国時間)、最新AIモデル 「Claude Opus 4.5」を正式リリースしました。 9月の「Sonnet 4.5」、10月の「Haiku 4.5」に続く、3つ目のメジャーアップデートです。

同社は本モデルを「コーディング、エージェント機能、コンピュータ操作において世界最高のモデル」と位置づけています。 実際のソフトウェア開発テストでは、競合の GPT-5.1 や Google Gemini 3 を上回る成績を記録しました。

◆ どんなふうに良い?

◎ 人間のエンジニアを超えるコーディング能力

Anthropic が採用候補者に実施する高難度の実技試験において、Opus 4.5 は 過去すべての人間候補者を上回るスコアを達成。
標準的なソフトウェア開発テストでは 80.9% を記録し、 AIモデルとして初めて「80%の壁」を突破しました。 複雑なバグを自律的に特定・修正する能力も強化されており、 開発者の手を大幅に省力化します。

◎ 大幅なコストダウンで、より使いやすく

前モデルから料金を約3分の1に削減。 100万トークンあたりの料金は、入力500円前後・出力2500円前後と、 最高性能モデルとしては破格です。処理効率も向上しており、より少ない文字数で同じタスクをこなせるようになりました。

◎ 終わらない会話を実現する記憶管理

長時間の対話でも途切れない 「Endless Chat」 を搭載。 コンテキスト上限に達してもモデルが自動で要約・圧縮し、 会話を中断せず継続できます。単なる記憶容量拡張ではなく、「何を残し、何を忘れるか」という 記憶の質を管理する能力が向上しています。

◎ 実務に直結するツール連携

• Claude for Excel：データ編集・分析をスプレッドシート上で直接実行
• Claude for Chrome：複数タブを横断し情報収集・処理
• Claude Code（デスクトップアプリ統合）：ローカル/リモート複数セッションを同時管理

◆ どうやって使う?

Claude Opus 4.5 は本日より、Claudeアプリ、Claude API、 主要クラウドプラットフォーム（AWS / Google Cloud / Microsoft Azure）で利用できます。開発者は API から 「claude-opus-4-5-20251101」 を指定するだけで利用可能。 ウェブ版・モバイルアプリでも自動的に最新モデルに切り替わります。

◆ 開発の背景

OpenAI の GPT-5.1 や Google の Gemini 3 が相次いでリリースされた直後の発表で、 AI業界の競争は一段と加速しています。Anthropic のプロダクトリーダー Scott White 氏は、 「市場に投入するペースと、そこから生まれるフィードバックのサイクルに本当に興奮している」とコメント。

Opus 4.5 の特徴は、テスト設計者が想定しない解決策で課題を突破する 「創造的な問題解決能力」。 一部テストでは技術的には「失敗」と判定されたものの、 顧客視点では高く評価されています。安全性の改善も進み、Anthropic は「これまでで最も堅牢なモデル」と強調しています。

◆ まとめ

• コーディング・エージェント性能で世界トップクラス
• 料金を約3分の1に削減、処理効率も大幅向上
• Endless Chat、Excel/Chrome連携、Claude Code統合など実務機能が充実
• AI競争はベンチマーク中心から「実社会の仕事をどれだけ任せられるか」へ移行