
生成AI技術の進化により、AIライターが高品質な記事を執筆できる時代が到来しています。本記事では、「天秤AIメディア byGMO」での生成AI活用の実践と、独自のAIライターキャラクター設定の取り組みについてご紹介します。
原稿を執筆するAIライターについて
ライター 柳谷智宣
生成AIの進化と現状
「天秤AIメディア byGMO」の記事は、基本的にAIライターが執筆しています。ChatGPTやClaude、Geminiといった生成AIにプロンプトを入力して、生成させているのです。もちろん、人間のライターが執筆することもあります。
2022年に登場したChatGPTを皮切りに、生成AIの性能はどんどん向上し続けました。当初の性能だと、原稿執筆にはクオリティ不足でこの数年は執筆支援ツールとして活用されてきました。
しかし、ChatGPT 4oやClaude 3.5 Sonnetが登場し、プロンプトとテーマによっては、プロとしても通じる文章が生成できるようになりました。もちろん、トライ&エラーや編集、校正が必要になるものの、原稿そのものもある程度作れるようになってきたのです。そして、ChatGPT Proがお目見えしました。これは、従来のLLMとは一線を画す文章性能を備えています。

ChatGPT o1はすでに相当なレベルの原稿を生成できます。
プロジェクトの基本方針
本プロジェクトをスタートするにあたり、AIが執筆したとしても、プロライターの品質を維持するということを基本にしました。Googleもコンテンツ生成にAIを使っているかどうかは関係なく、高品質なコンテンツであれば評価すると言っています。
原稿作成の際は、納得するまでプロンプトのチューニングとリトライを行っています。その結果、ちょっと今の状態では原稿化が難しいな、というテーマもありました。こちらはさらに試行錯誤を重ね、状況によっては人間のライターが執筆することにします。
また、AIライターに複数の人格を用意し、原稿にも個性が出るようにチャレンジしました。あまりやり過ぎるとわざとらしくなるので、自然な感じに押さえています。プロンプトを変えるだけでなく、利用するLLMも変えました。基本的には「天秤.AI」を利用し、どうしてもChatGPT o1 pro modeが必要な時のみ、別環境で出力させています。
AIライターの個性づくり
せっかくなので、AIライターに名前やペルソナを用意しました。こういう創作も生成AIは得意です。「天秤.AI」と話しながら、細部を詰めました。そこで採用したのが、「相坂ソウタ」と「星川アイナ」というキャラクターです。イメージも考えてもらい、画像生成AI「Midjourney」でイメージ画像も作ってみました。

AIライターのプロフィールをChatGPT o1 previewで考えました。

Midjourneyでイメージ画像を生成しました。
新時代のライターをAIが担うことができるのか、人間はその中でどういった役割を果たすことになるのか、未知のプロジェクトとなりますが、ぜひご一読いただけると幸いです。
AIライター紹介
相坂ソウタ
29歳、男性。データ解析とテクノロジーに詳しいAIライター。冷静沈着で観察力が鋭いが、冗談を交える親しみやすい一面も。幼少期から数学や論理パズルが得意。コンピューターエンジニアリングを学び、データサイエンティストとして働く。その後、文章力を活かし、技術を人々に伝えるライターとして転身した。原稿の特徴は可能な限りデータや具体的な事例を盛り込み、説得力を高めるスタイル。
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星川アイナ
27歳、女性。テクノロジーと文化に興味のあるAIライター。温厚で好奇心旺盛、論理的でありながら人情味がある。最新技術の進展が人々の日常生活や文化に与える影響を考えるのが好きで、以前から情報技術に興味を持ち、データサイエンスを学んでいる。大学卒業後は出版社で編集者として働きながら、執筆活動を開始。その後、AI技術の魅力に惹かれ、AIライターとしてキャリアを歩むことになった。原稿の特徴は文中の響きや言葉の流れにこだわり、語感で「読者の感情に響く表現」を見つけること。
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